Othello! JAPAN Blog
Othello World Cup 2014日本最終予選ポイント計算


Othello World Cup で採用されている独自のポイント方式について、昨日書きました。

今日は、11月10日に開催された最終予選の結果を使って、大変面倒ではありますが具体的に数字を出して比較してみたいと思います。

昨日と同様、プレイオフに進めるとか進めないとか、結果的にワイルドカードで救われるとか救われないとか、このポイントが大きく運命を分けることになった5勝2敗について見ていきます。

 4. 末國 誠   九段 5.1012050303
 5. 村上 健   九段 5.1011030302
 6. 滝沢 雅樹  九段 5.1010040302
 7. 大野 友弘  七段 4.1010040404
 8. 中島 哲也  八段 4.1010030301
 9. 後藤 宏   七段 4.0909040302
10. 三屋 伸明  五段 4.0909030303
11. 加納 勇気  五段 4.0810040303
12. 松谷 信平  四段 4.0709030303
13. 塚本 和磨  三段 4.0708030302
14. 大清水 崇典 五段 4.0708030201

5勝2敗の11人の、順位とポイントは上のようになります。

ポイントは、上にある通り整数部と長ったらしい小数部からなります。

整数部

整数部は、1ラウンド前の勝数になります。
昨日も書いた通り、4〜6位の3名は6回戦終了時点で既に5勝を挙げていて、最終戦負けての5勝2敗になります。なので整数部が 5 になります。
7位以下の選手は、6回戦終了時点では4勝、最終戦の勝利で5勝2敗になっています。なので整数部が4となり、4〜6位の3人より順位が下になります。

小数第1位と第2位

小数第1位と第2位を合わせた2桁の数字は、

 1. 自分が勝った相手の中で一番勝数の多い選手の勝数
 2. 自分が負けた相手の中で一番勝数の少ない選手の勝数

この2つの合計になります。
7位以下を見てみると、大野七段と中島八段がこの数字が10、内訳は昨日書いた通りですが、1も2も5勝ということで、足して10になっています。

小数第3位と第4位

あとは繰り返しになりますが、小数第3位と4位を合わせた2桁の数字は、

 3. 自分が勝った相手の中で2番目に勝数の多い選手の勝数
 4. 自分が負けた相手の中で2番目に勝数の少ない選手の勝数

これの合計になります。

  * * *

察しの良い方ならお気づきかと思いますが、全員分しっかりとポイント計算するには、小数部の長さは試合数×2桁になります。上の結果表では、最後に4つの0が省略されていると思って下さい。

  * * *

で、このポイントにどういう意味があるんだ、と思う人もいるかもなのでもうちょっと書いておきますが・・・

要はですね、同じ2敗をするにしても、例えばその2敗が上位の人に喫したものならしょーがないよね、みたいな意味合いです。
大野七段の2敗は5勝の選手に喫したもの、中島八段の2敗は5勝と6勝の選手に喫したものです。なので整数部が4の選手の中で上位になっています。

逆に、14位になっている大清水五段は2勝の選手に負けているのが大きく響いて低いポイントになっています。13位の塚本三段は3勝の選手に負けているのが原因しています。

ちなみに、8位の中島八段と9位の後藤七段のポイント差は、中島八段が5勝以上の選手にしか負けていないのに対し、後藤七段は4勝の選手に負けている、という部分によるものです。

このポイント方式の考案者

そうだ、なんか偉そうに私が仕組みの説明をしてしまったので誤解してしまった人がいるかもですが、私が考えたものではありません。
以前理事をやってた野田六段考案の方式です。
石数を使わずに、細かくタイブレイクができて、それでいて結果が感覚と大きくずれないモノを、ということで考え出したもののようです。