引き続き、オセロのルールに関する話。
これ、名人戦が「地区予選+挑戦者決定戦+名人戦四番勝負」というやり方でやられていた頃の話なんで、20年以上前の話になります。
確か挑戦者決定戦だったと思うんですが、こんなことが起こりました。
AさんとBさんの試合で、Aさんの残り時間はもうすぐ切れそう。
最後、Bさんの2連打で終わるところ。
連打ではあるものの、そのまま進めばAさんが勝つ局面。
Bさんは59手目を打って、ちょっと強めに対局時計のボタンを叩く。
その衝撃のせいかどうかは別として、そこでAさんの針が落ちる。(時間切れになる、という意味)
Bさんはもちろん、自分の針落ち勝ちを主張。
Aさんは、「すでに自分の着手は完了している(60手目はパスで相手の手番)のだから針落ちにはならない」と主張。
この大会の責任者は井上理事(当時)でしたが、井上理事(当時)の判断はどうだったでしょうか。
1. Aさんの時間切れでBさんの勝ち
2. パスのタイミングで時間切れは無いので時間切れにならない
3. 再試合
4. その他
折角なのでちょっと考えてみてから、下に書いた井上理事(当時)の判断と、品川支部のルールとして私がどうしているかをご覧ください。
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井上理事(当時)の判断
井上理事(当時)の判断は、「Aさんの時間切れでBさんの勝ち」でした。
パスも着手のうち、という考え方ですね。
自分の手番になって、パスであることを確認して相手の手番にする、という行為も時間のうち、と。
品川支部で採用しているルール
上に書いた井上理事(当時)のような考え方もあるとは思いますが、私はこの考え方は好きではありません。
これについては、はっきりとどうするのが正しいという理屈は私にはないので、決めの問題だと思ってます。なので私にとって一番違和感のないやり方にしています。
パスの際には残り時間が0になっても時間切れとして扱わない。
その次に打てる場所がある状態で自分の番になった時点で時間切れとなる。
ちょっと回りくどい書き方をしていますが、つまり上に書いたAさんのケースでは時間切れとはせず、Bさんが60手目を打って終局となります。
相手がパスの時には「確認のために」時計を押す、という考え方です。
なので実際はそうではないけど、パスの人が時計を押す行為は「0秒で行われること」とみなすわけですね。
実はデジタル時計ならあまり問題にならない
当時はアナログ時計だったんでね、時計を強く叩くと針落ちしたりしたわけですが、デジタルの対局時計なら、相手がボタンを押すとほぼ同時にボタンを押せば時間は減らないと思います。
まぁでもね、ボタンを押したはずなのに空振りするとかありますし、そんなわけで一応品川支部ではルールとしてそう定めています。(どっかに書いたりはしてないかもしれないけど)