Othello! JAPAN Blog
今日は全日本選手権の東京ブロック予選がありました。

その中で1つ、ちょっとトラブル(ってほど大きな騒ぎになったわけではありませんが)がありましたので、全国の大会運営者にシェアしたいと思います。

結果提出後に並べ直したら結果が違ってた! 訂正したい!


AさんとBさんの対局で起こったことです。

引分勝ちの権利はBさんが持っています。
対局が終了して、33対31でAさんの勝ちということで両者合意、Aさんは自分の対戦カードに「○33」と書き、Bさんは「×31」と書いて提出しました。

結果提出後、二人で検討戦ということでそのゲームを並べ直しました。
その終局図を見ると、32対32でした。
32対32なら、引分勝ちの権利を持っているBさんの勝ちになってしまいます!

AさんとBさんが私のところに来て、上に書いた通りなので、結果を訂正したいと言いました。

みなさんも考えてみて下さい


あなたがこの大会の責任者だとして、これに対してどのように対応しますか。

1. 最初に提出された結果通り「33対31でAさんの勝ち」のままにする
2. 訂正を認め「Bさんの引分勝ち」とする
3. その他

私はこれに対して、全く悩む要素なく対応を決定しましたが、みなさんはどう考えますか。

折角なのでちょっと考えてみてから、下に書いた私の対応をご覧ください。

















私の採った対応


私の答えは、「1.最初に提出された結果通り33対31でAさんの勝ち」です。
訂正する必要はありません。というより、してはいけません。

提出済だから訂正できないという理由ではありません。
AさんとBさんが「間違っていた」と主張する根拠が、「並べ直した結果と違う」だからです。
並べ直して得られる終局図と、実戦の終局図が同じであるとは限りません。実戦で返し忘れや返し過ぎがあった可能性は否定できませんし、実戦の終局図を見て互いが合意した結果以上に正しい結果は有りえません。

・・・ということでして、Bさんの立場だと「ほんとは勝ってたのに!」と思ってしまう人がいるかもしれませんが、それって決して「ほんと」じゃないですからね。上に書いた通り実戦で返し忘れ等があった可能性は否定できないし、仮に本当に実戦で32対32だったとしても33対31で合意して結果を出しているわけですから、「ほんとは勝ってた」は間違いです。
「もしかしたら勝ってたのかもしれない」くらいですかね、口にしてもいいのは。

Bさんが石数を確認している最中なのにAさんが「私の2石勝ちですね!」と一方的に言い放って石を片づけ始めてしまったとか、そういうことをしていない限りAさんに全く非はありません。

ということなんですが、世の中には「二人がそう言ってるんだから訂正しよう」と考えちゃう人もいる気がします。
大会によって(責任者の考え方によって)こういう問題に対する対応が違うと、あんまりよろしくないですよね。
過去にメジャー大会でも揉めたりした問題も多々ありますが、どんなケースでどんな判断をすべきか、連盟がガイドラインを出すとか、全ての運営者でなんらかの形で共有できたらいいなぁ、などと思っています。