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品川シーサイドオープン最終戦、中島八段 vs 高梨九段

2018年9月22日(土)に開催された品川シーサイドオープンで、東京グランプリ2018対象大会が全て終了しました。

今年から(来年から?)全日本選手権の開催時期が変わったため、通常1年間に渡って行われるこのレース、今回は6月〜9月の4ヶ月という短いレースになりました。

東京グランプリ2018の対象となる大会は以下の10大会です:
2018年6月09日(土) 第127回りんかいチャレンジカップ
2018年6月23日(土) 第136回品川シーサイドオープン
2018年7月07日(土) 第128回りんかいチャレンジカップ
2018年7月21日(土) 第137回品川シーサイドオープン
2018年8月04日(土) 第129回りんかいチャレンジカップ
2018年8月11日(祝) 第7回東京オープン
2018年8月18日(土) 第138回品川シーサイドオープン
2018年9月08日(土) 第130回りんかいチャレンジカップ
2018年9月15日(土) 第8回東京オープン
2018年9月22日(土) 第139回品川シーサイドオープン
詳細は東京ブロック公式サイトに書いてありますが、それぞれの大会で、優勝すると25点、準優勝が13点、3位が10点・・・というように成績に応じてポイントが入ります。ポイントを獲得した大会のうち、上位4大会分のポイントの合計が自分のポイントとなります。

まぁ、優勝のポイントが大きいので、通常は優勝回数が多い人が上位になる、という感じです。

さて、8月末の時点で、各大会の優勝者はこんな感じでした。
2018年6月09日(土) 清信健太 六段 第127回りんかいチャレンジカップ
2018年6月23日(土) 岡本一樹 九段 第136回品川シーサイドオープン
2018年7月07日(土) 末國 誠 九段 第128回りんかいチャレンジカップ
2018年7月21日(土) 岡本一樹 九段 第137回品川シーサイドオープン
2018年8月04日(土) 末國 誠 九段 第129回りんかいチャレンジカップ
2018年8月11日(祝) 中島哲也 八段 第7回東京オープン
2018年8月18日(土) 岡本一樹 九段 第138回品川シーサイドオープン
2018年9月08日(土) ???? ?? 第130回りんかいチャレンジカップ
2018年9月15日(土) ???? ?? 第8回東京オープン
2018年9月22日(土) ???? ?? 第139回品川シーサイドオープン
岡本九段が3回、末國九段が2回、中島八段と清信六段が1回です。
残り3大会なので、岡本九段が東京グランプリ2位以内に入るのは確実かと思われていたのですが・・・

9月8日のりんかいチャレンジカップでは、中島八段が全勝で優勝し、順位を2位にあげます。
2大会を残して、こんな状況です:
順位氏名段位TGP総得点
1岡本 一樹九段88105
2中島 哲也八段7398
3末國 誠九段7185
4清信 健太六段5380
3位の末國九段が2位以上にあがるには、残り2大会のどちらかで準優勝以上が必要。
4位の清信六段が2位以上にあがるには、残り2大会両方優勝することが必要。

そして9月15日の東京オープン、麻布の伍二段に敗れた中島八段と岡本九段に対し、伍二段を倒した末國九段が全勝優勝。末國九段、岡本九段、中島八段の直接対決はなく、伍二段に勝ったか負けたかで順位が決まりました。

そして1大会を残して、東京グランプリの上位の状況はこんな感じ:
順位氏名段位TGP総得点
1岡本 一樹九段88115
2末國 誠九段88110
3中島 哲也八段73105
3位の中島八段が2位以上にあがるには、最終戦で優勝が必要。
2位の末國九段は、その場合でも最後の大会で6位以内に入れば2位キープが確定。
私用で欠場の岡本九段は、中島八段が優勝しないか、末國九段が6位以内に入らなければ逃げ切り。

何にしても、残り1大会で優勝が条件となっている中島八段はつらい状況。

そして最終戦、9月22日の品川シーサイドオープン、世界戦を2週間後に控えた高梨九段も参戦。
強豪が多ければ多いほど、優勝が条件の中島八段にとっては逆風。

シーサイドオープンの結果はオセロ連盟公式サイトにある通り・・・

中島八段が優勝、末國九段が準優勝。

その結果東京グランプリ2018は最終結果は、
順位氏名段位TGP総得点
1中島 哲也八段88130
2末國 誠九段88123
3岡本 一樹九段88115
こうなりました。
3人とも、優勝3回+準優勝1回で88点の同点!
同点の場合、総得点(上位4大会の合計でなく、対象大会で獲得した全てのポイントの合計)で順位が決まるため、中島八段と末國九段が次回の全日本のシード権を獲得、ということになりました。

しょーじきめちゃめちゃ嬉しかった


いやぁ〜、優勝すればそれはいつでも嬉しいんですが、今回の優勝はハンパない嬉しさでした。
優勝しないと東京グランプリ2位以内がない厳しい条件の中での優勝ですからね、最終戦勝って優勝が決まった後はいい年してはしゃいでしまいました。

最終戦でギリギリまくられてしまった岡本九段のために良い情報を1つ。
過去の統計上、東京グランプリで次点になった選手のブロック大会通過率は100%です。

もうあと1週間後に迫りました。8月5日、オセロ小学生グランプリ全国大会が開催されます!

「中島八段の小学生オセロ教室」の優秀な生徒の1人であるちかちゃんのママさんが、今年の全国大会参加選手の一覧表を作ってくれまして、その表を見ていていろいろわかったことを書きたいと思います。

ちなみにちかちゃんは、今年は東京ブロック午後の予選に出て、5連勝で全国進出を決めています。今3年生なんですが、1年生の時から3年連続での全国出場です。

さて、今年のオセロ小学生グランプリ全国大会について、情報をちょろちょろ小出しに書いていきますよ〜
参加者: 81名
地区予選を通った子は全部で81名。この中から、今年の小学生日本一が決まるんですね。
あ、ただ数人の欠場はあると思うので、実際のところは80人弱ってことになるのかな。
6年生17人
5年生20人
4年生22人
3年生12人
2年生8人
1年生2人
学年毎の人数はこんな感じになります。やっぱり上の学年の方が多くなりますよね。

1年生の2人のうちの1人は、

うちの虎ちゃんですよ〜。

で、次は過去に入賞経験がある人:
福地啓介六段神奈川2014優勝, 2015優勝, 2016 3位, 2017準優勝
長島孝陽二段大阪2017 3位
松野忠義二段兵庫2017 入賞
池谷真音初段神奈川2015 入賞
4人だけでした。やっぱり高学年の子の入賞が多いからってことなんですが、想像より少なかった。
なので最低でも4人、初入賞者が生まれるんですね。

いやぁ、それにしても、福地君の頭抜け具合ははんぱないっすね。

次は段級位別の人数。
六段1人
五段0人
四段0人
三段1人
二段11人
初段9人
1級11人
有段者22人。なんと、4人に1人以上が有段者です。

では最後は、1年生の時から連続で全国大会に参加している人。
5年連続福地六段、小林初段
4年連続狩野初段、池谷初段、宇井1級
3年連続山口二段、田中二段
2年連続原1級、伊藤1級
1年宮本1級、中島君
「ジュニアグランプリ」から「小学生グランプリ」に変わったのがまだ4年前なので、「小学生グランプリ全国大会に6年連続で出た人」はもちろんまだいません。
まず1年生の時に予選を通過できないと始まらないので、6年連続はなかなか難しいですよね〜。
福地君と小林君は、実力的に来年も予選に参加さえできれば達成かな。


■中島八段の小学生オセロ教室
http://seaside.othello.org/renshukai/

■中島八段のオンラインオセロ教室
http://school.othello.org/


※日本オセロ連盟HPに掲載されている写真をお借りしました

小学生グランプリ 神奈川予選を見に行ってきたの記事で神奈川予選午前の部について書きました。

続いて午後の部の様子を書きます。

午後の部にも、中島八段の小学生オセロ教室から2名が参加してます。

別に私の指示でブロック分けをしているわけではないのですが、おそらく当事者同士でどこから出るか話し合って(リサーチして?)、うまいことばらけてるようです。

横浜新人王の颯太君

参加者を見回すと、おそらく颯太君と安井君が2強って感じ。
颯太君ってのは、横浜新人王は颯太君!の記事で以前紹介しましたが、この1年でめっちゃ伸びた教え子です。安井君はうちの生徒ではないけども、同じ神奈川午後に出ると聞いて、颯太君がめっちゃマークしていた子になります。

やっぱり2強は3回戦で当たる

午前の部と同様でした。
2人とも、パーフェクトに近い大勝で2連勝。なので当然3回戦で当たります。

この2人のゲーム、序盤は颯太君がリードして、安井君がぎりぎり粘って逆転した感じに。しかし終盤黒の颯太君が逆偶数にまとめ、終わってみれば32-32の引き分け!
この大会、今年から引分黒勝ちというルールになっており、颯太君の0石勝ち!

そして2強は大勝を続ける

全勝を守った颯太君も、1敗になった安井君も、残り2試合をしっかりと大勝。
颯太君は合計255石だったかな。安井君も同じくらいだったはず。
そんなわけで、午前の部と全く同様、2強は3回戦で当たるけど、結局1位と2位になる、ってやつでした。

「先生、勝ったよ〜」みたいな顔してる颯太君。
こっちはわりと安心して見てたんだけど、本人いわく通過が決まって「ほっとした」と。
そんな顔には見えなかったけど、やっぱり緊張してたんだね。

皓介君は7位から3位へジャンプアップ

全体的な展開は午前の部とかなり似通ってました。
最終戦、颯太君は同じく全勝の子と対戦するわけですが、これも大勝。そこまで2位だった相手の子は、石数が伸びずに入賞圏外へ。
1敗の安井君は全勝で3位の子と対戦するわけですが、これも大勝。そこまで3位だった相手の子は、石数が伸びずに入賞圏外へ。

とゆーことで、3〜6番テーブルの1敗対決で勝った子のうち、上位2名が入賞となります。

最終戦を前に7位だった皓介君、午前の部の真緒ちゃん同様、最終戦で爆勝!
結果発表を待たずして、入賞を確信します。

午前の部ほど祈りはいらなかった

午前の部は、最終戦を前に7位と10位から2人とも4位以内に入って欲しかったので猛烈に祈る必要がありましたが・・・

午後は颯太君が独走してくれて最終戦前に通過を決めてくれてたし、皓介君の大勝だけを祈ってればよかったので、わりと楽な気持ちで見てられました。

何にしてもですね、午前も午後も、当教室から送りこんだ2名が見事に通過してくれたんで、たまりませんでしたね!

4人ともほんと頑張ってくれました。おめでとう!



■中島八段の小学生オセロ教室
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■中島八段のオンラインオセロ教室
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※日本オセロ連盟HPに掲載されている写真をお借りしました

7月8日(日)、神奈川産業振興センターでオセロ小学生グランプリ神奈川ブロック大会が開催されました。
この「ブロック大会」は各地で開催されていますが、この大会で上位に入ることで全国大会へと進める大会です。

神奈川ブロックは午前の部と午後の部にわかれていますが、私の「中島八段の小学生オセロ教室」の教え子も、午前の部に2人、午後の部に2人参加するので、大会の運営を頼まれてるわけでもなんでもないのに、ただただ応援するために行って参りました!

61人参加で通過は4名

全国大会に進めるのは、おおよそ15名当たり1名と決まっています。
神奈川予選午前の部に集まったのは61名。ということで4位までが全国大会に進めるということになります。

試合数はたった5試合

「実力上位4名を選ぶ」ためには、61人で5試合はちょっと、というかめちゃめちゃ試合数が足りません。
5試合で、全勝が1〜2人、1敗が6〜8人くらいになるのかな。
勝ち数が同じ者については石数が多い人が上位になるというルールなので、全勝するか、または4勝1敗で石数上位に入るのが通過の条件になります。

ってことで、結構「当たり運」が影響してきます。
石が大きく稼げるかどうかって、まずは稼げる相手に当たれるかどうかにかかってきますからね。
5試合の中でいわゆる「ガチ勢」2人に当たっちゃう運の悪さを発揮すると、2敗したらもちろん通過できないし、1勝1敗でしのいでも石が稼げないわけで。

でもそこがいい

で、こういう点について、オセロ連盟にクレーム(?)を言っちゃう人もいるようですが、私はこの大会はこのままで良いと思っています。

例えばさ、まぁ時間的に不可能ではあるんだけども、6勝勝ち抜け8回戦とかにして、同時に抜けた場合はプレイオフとか、やたら厳密にやるとするじゃん。そしたら結構な確度で、実力上位4人が通過することになるんだと思います。

もしもそういうやり方で、毎回毎回同じ人だけが全国大会に行ってるようだと、毎回通過できない人が諦めてオセロをやめちゃう確率が上がっちゃうと思うんですね。今のやり方でも実力1位と2位はほぼ確実に通過できるわけで、3位以下については当日の運が少々絡むようにしていた方が、多くの人がオセロを続ける、さらに夢中になるきっかけになると思ってます。

3回戦で神奈川トップツーの対戦

神奈川予選午前の部で実力トップ2と思われる福地君と池谷君。それぞれ2回戦までで125石と128石。当然3回戦で当たります。
そしてその戦いを制したのは・・・
池谷君!

可愛い教え子達は・・・

さて、我が教え子の健人君、初戦は2石勝ちと小さな勝ちだったものの、3回戦で64石勝ち!
大きな勝ちを喜びつつも、となると次は池谷君と当たっちゃうんじゃ・・・
そしてやっぱり池谷君と当たりました。
途中までいい勝負はできていたのですが、終盤で大きく差が付き、終わってみれば8個しか残ってない。こ、これはやばい!

もう一人の教え子の真緒ちゃん、2回戦で黒星を喫したものの、大きな負けではありませんでした。
「残りをしっかり勝てばだいじょーぶ!」の言葉を信じてくれたのか、その後連勝。石数が多いとは言えないけど、最終戦まで可能性を残しています。

4回戦を終えて上位の成績が発表される

最終戦を始める前にちょっと休憩があり、その時間を使って通過の可能性がある人の名前が貼り出されます。

予想外の1敗を喫してしまった福地君、心配そうにその表を見つめています。

1敗してるとは言いつつ1番石を稼いでいるので、福地君は最後勝てば絶対に通過。

で、これ、組み合わせは上から順番に当たります。1位vs2位、3位vs4位・・・11位vs12位って感じね。

うちの子は、真緒ちゃんが7位で健人君が10位。
この2人両方が残るパターンを頭の中で勝手にシミュレーションします。
まずは真緒ちゃんも健人君もそれなりに大きく勝たないといけないわけですが、その上で、1番テーブルでは池谷君が、2番テーブルでは福地君が勝つと仮定すると、池谷君・福地君の2人は通過確定。で、2位の塚○君と3位の永○君は石があまり多くないから、石数でまくれる可能性が高い。2位と3位が2石差で負けたとすると4勝1敗210石になるわけで、それをまくるためには真緒ちゃんが44石以上で健人君が50石以上必要。

そしてポイントとなるのが3番テーブル、199石持っている原君が勝つとさすがに石数でまくるのは無理なので、石数の少ない工○君が勝ってくれるのが条件。工○君が勝った場合でも、真緒ちゃんが1石以上、健人君は7石以上、工○君より多く石を取る必要があります。

・・・という細かい計算を本人に伝えたところでどーしょーもないわけで、「大きく勝てばチャンスあるよ!」と声をかけて送り出します。

ご両親には、結構細かく伝えます。特に真緒ちゃんについては、44石以上取ればまず間違いなく通過だろう、と。

そして最終戦が終わり・・・

本人が変に気にしちゃったら嫌なので、敢えて私は近くで見たりはしませんでした。

試合の終わるころ会場に戻ると、真緒ちゃんとご両親がニコニコしてます。

私「何石取ったの?」
真緒ちゃん「51個!」

うおおおおお、他の1敗対決で64-0だらけじゃない限り、絶対通過の石数じゃないっすか!

そして健人君、こちらも46石で勝利と、まずまずの大勝。
真緒ちゃんよりは石数が少ないので、他の結果次第で4位に入れるかどうかギリギリのところ。
で、健人君情報で、1番テーブルでは池谷君が、2番テーブルでは福地君が、実力通り大差で勝っていた、と。となると2位・3位だった子は間違いなくまくっています。
ってことは、3番テーブル(199石の原君)の結果次第で、健人君が4位になるか5位になるか決まってくるようです。

そして結果発表

1位池谷君、2位福地君。
ここまでは全員わかってます。

そして3位・・・

ここで真緒ちゃんの名前が呼ばれれば健人君4位の可能性が高まります。

「第3位、大角真緒ちゃん!」

まず、真緒ちゃんとご両親が大喜び。暗算の結果真緒ちゃんが少なくとも4位に入ることはわかっていたのですが、実際名前を呼ばれるまでは確定じゃないですからね。私も大喜び!
そして、隣にいた健人君ままと「お、ってことは?」という顔で期待が高まる。

そして4位・・・

「第4位、4勝1敗206石・・・」

この時点で健人君の顔がほころぶ。自分の石数を把握してたので、「お、自分だ!」とすぐにわかった模様。

「第4位、4勝1敗206石、北村健人君!」

よっしゃきたーーー。

めっちゃ楽しかった

いやぁ〜、ほんと楽しかった〜。

もちろんね、自分でオセロを打つのも楽しいですけど、教えてる子を応援するってのもすごく楽しいですねぇ。
しかも2人とも良い結果を出してくれて。

もちろんね、2人とも決勝に行ける力を持っていますが、最初の方に書いた通り当日の運も絡む大会ですからね。最終戦前に7位・10位だった2人が、ぴっちり3位・4位に入れるなんてね、いやぁ、ほんと気持ち良かったですよ。


■中島八段の小学生オセロ教室
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今日は日本オセロ連盟競技ルールに書いてあるルールから、最終手を打った後の動作について。

日本オセロ連盟競技ルールには以下のように書かれています。
最終手を打ち終わった対局者は、時計を停止し(デジタル時計の場合は中断ボタンを押す)、最終手に不正がないかどうか、また、自分の持ち時間が残っているかどうかを相手に確認させなければならない。このときも、不正着手の指摘は第5項@と同様の方式による。なお、仮にこのとき相手(最終手を打った側でない方の対局者)の時計に時間切れが認められても、その指摘はもはや無効である。
これって、、、
中断ボタンを押すのはちょっと変じゃないかと思っています。

ルールにも書いてある通り、最終手を打った後も「不正着手の指摘」の可能性が残っているわけで、それが完了して初めて時計を止める、ってのが自然に感じます。

私が「こうあるべき」と思っている流れは以下の通り:
AとBの対戦で、Bが最終手を打つ側とします。
Bが最終手を打ったら、普通に時計のボタンを押す。(普段の着手と同様)
不正着手があれば、Aは時計を押し返してBの時間で訂正させる。
不正着手がなければ、Aは中断ボタンで時計を止める。
最後に中断ボタンを押して時計を止める行為は、試合が終わったと認めることになります。
Bが最終手を打った段階でBが「終局」とする権利はなく、Aが「不正着手はない」と認めた時点で終局となります。なので時計を止める行為はAが行うべきです。

まぁ、細かいことなんでどうでもいいと言えばどうでもいいんですが、安全のためにも、時計の上に着いてるボタン(普段着手後に押すボタン)以外は触らないようなルールにした方が良いと思ってます。ザ・名人戦の仕様はそうではないのでいいんですが、時計が動いている状態であるボタンを押すと初期状態にリセットされてしまう対局時計があります。中断ボタンを押すつもりがそのボタンを押してしまったりしたら、時間がリセットされてしまったりしてまた揉める原因にもなりかねません。

例えばね、Bが最終手を打って残り2秒、中断ボタンを押そうと思ったらそのリセットボタンに指が触れてしまい、時間がリセットされちゃった。で、Bは最終手で返し忘れをしている。となるともはや、何秒残ってたかでも揉めそうでしょ。

上のルールにもある通り、Bが最終手を打った後でAが時間切れになることはないわけですから、私の推奨する方法で問題が起こる可能性はありません。
なのでみなさんもぜひ、最終手を打つときには普通に時計のボタンを押しましょう。
中断ボタンやリセットボタンで時計を止めるのは、相手が終局を認めてからにしましょう。

3日前から書いている、中島八段の小学生オセロ教室の紹介の続きです。
昨日は棋譜提出システムについて書きました。
今日は、その棋譜提出システムを使って棋譜を提出している、上級クラスの生徒への講義ってどんな感じでやってるのかを紹介します。

毎回たくさんのプリントを配布します




こんな感じの、ある局面が印刷されたプリントを毎回用意しています。
元となるのは、棋譜提出システムを使って提出してもらった棋譜を見て、気になる手(基本悪い手)を打った局面について、こうやってプリントにして配布して解説します。
そういう局面で、どういうことを考えなきゃいけないのか、ですね。

上級クラスのレッスンの様子


とりあえず見て頂くのが手っ取り早いですよね。
いつぞやの上級クラスのレッスンの様子を動画で紹介します。


こんな感じです。

子供達って吸収力がすごいんでね、こういう感じで一回やると、大抵二度と同じミスをしなくなってくれます。



■中島八段の小学生オセロ教室
http://seaside.othello.org/renshukai/

■中島八段のオンラインオセロ教室
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一昨日から書いている、中島八段の小学生オセロ教室の紹介の続きです。
昨日は「定石を覚えよう」アプリについて書きましたが、今日は上級クラスの生徒が使う、棋譜提出アプリの話になります。

上級クラスではオセロは打たない


数ヶ月前からそうしたのですが、上級クラスではオセロの対戦は一切しません。

あ、初級クラスと中級クラスでは対局がメインですから、誤解しないで下さいね。

上級ともなると、みんなしっかり考えるようになり、1局にかける時間もしっかりと持ち時間の20分を使い切る感じになります。となると当然、1局打つのに40分はかかるわけです。なので、90分のレッスンの中で対局をしようと思ったら、2局くらい打って終わりになってしまいます。それだと教えてあげられることにも限界がありまして・・・

そんなわけで、対局一切無し、講義のみ、というスタイルに変えました。

打たないで強くなれるの?


もちろん、対局しなかったら強くなれません。

上級クラスに所属するような子達は、レッスンの時間に打たなくても他の場所でたっぷり打っています。
オンラインオセロ教室で毎日のように打っていたり、また、小学生オセロ教室も上級クラスが始まる時間の2時間くらい前には会場に来ていて、別室で自由対局を行っています。ちなみにこの自主練ね、生徒達が自発的に始めたものなんですよ。意識高いっしょ。

大会で打ったゲームの棋譜提出を推奨してます


で、特に大事なのが実際の大会で打った棋譜です。
大会は普段の練習に増して真剣に考えて打っているはず。その中でどういう局面で悪い手を打ってしまうのかを知り、それを直して行くことが大切です。

なので上級クラスの生徒達には、可能な限り、大会で打ったゲームの棋譜を提出するように言っています。

で、棋譜の提出方法ですが、教室の生徒専用サイトに、棋譜提出用のアプリが用意されています。



どの大会で誰と打ったのかを書き込み、棋譜を入力します。
棋譜の入力は、他のアプリで打った棋譜を f5d6c3... みたいな形式で貼り付けても良いし、またはこのページのオセロ盤上で実際に打って行ってもOK。

送られてきた棋譜を見る専用アプリ


そして私の方では、こうやって生徒に送ってもらった棋譜をすぐに見られる専用のアプリが用意してあります。

週末には生徒達からわんさかと棋譜が送られてくるので、それら全てに目を通し、誰がどういう局面でどんな悪手を打ってしまうのかを把握し、その局面を題材に次のレッスンのためのプリントを作る、という流れになっています。

棋譜送信アプリではedaxの評価値が!


鋭い人は上の画像の中に [評価値表示] ボタンがあるのに気づいたでしょう。
そうなんです、提出するために棋譜を打ち込みつつ、評価値を見て生徒自身でも反省会ができるようになってます。
上の局面で [評価値を見る] ボタンを押すと、



こんな感じで評価値が出ます。

この評価値は、私のedaxの出力です。
さんざん学習させた序盤データベースを持っているので、相当正確な評価値です。


どうです、この教室、なかなかすごいでしょ?



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■中島八段のオンラインオセロ教室
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昨日のIT化が進む中島八段の小学生オセロ教室の続きになります。

昨日は初級クラス向け「中割りを覚えよう」アプリを紹介しましたが、今日は「定石を覚えよう」アプリを紹介します。

いろんな定石の一覧があるわけですが、試しに「ローズオープニング」を見てみましょう。



するとこんな感じで、1手目からどういう順番で打つのがローズオープニングなのかが出てきます。
もちろん、この数字を見て覚えられる人なんていませんから、



[進む] ボタンを押して進めたり、[戻る] ボタンを押して戻したりしながら、どういう順番で打つとローズオープニングになるのか、見て覚えることができます。

覚えられたかなぁと思ったら、コンピュータを相手に練習することができます。
自分が黒番としても、白番としても、どちらでも練習できます。

では、自分が黒、コンピュータが白で練習してみます。



これは5手目で間違ってd3に打ってしまった図。「その手ではありません」と怒られてしまいます。

怒られつつも、最後までちゃんと打つことができると、



「よくできました!」と。

黒でも白でも間違えずに打てるようになったら、この定石は覚えられた、ってことになりますね。




■中島八段の小学生オセロ教室
http://seaside.othello.org/renshukai/

■中島八段のオンラインオセロ教室
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昨年3月に始めた「中島八段の小学生オセロ教室」、月に2回のレッスンだけでは当然限界があるので、自宅でも普段トレーニングできるような仕組みを増やしていってます。

数ヶ月前にこの教室の会員だけがアクセスできる専用サイトを用意し、そのサイトを通じて会員同士でやり取りをしたり、私とやり取りをしたり出来るようになりました。

初級クラス向け「中割りの手を探そう」アプリ


オセロの練習するためのアプリもいろいろ用意してあります。
初級クラス向けのコンテンツとして、「中割りの手を探そう」アプリがあります。



こんな感じの局面がでてきて、中割りの手を打て、と。
ここで f3 に打ってみると・・・



正解!

例えば間違ってc7に打ったりすると・・・



こんな感じで、なぜそれが悪い手なのか解説が出てきます。

間違ったらやり直して、そういう感じで最後まで進むと、



点数が出る仕組みです。
何度も繰り返して、簡単に100点が取れるようになったら「中割り」の手を探すことは出来るようになったと言えるでしょう。


■中島八段の小学生オセロ教室
http://seaside.othello.org/renshukai/

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なんと、門馬直翔(もんまなおと)初段が、かわさきオープンで全勝優勝!
三段に昇段しちゃいました!

なおと君はオセロをちゃんと習い始めて2年くらいの、現在小学4年生です。
中島八段の小学生オセロ教室では上級クラスに所属しています。

その知らせは興奮気味のママから突然やってきた


今日は全日本選手権東京ブロック予選だったのですが、私は東京グランプリ1位ということでこの予選は免除。ということでオセロは打たずに運営のみをしていたわけですが。

3回戦が始まったころでしょうか、なおと君のママから興奮気味のラインが届きました。



なに?! オープン大会で5連勝?
ブロック大会なので東京勢と東関東勢が欠場してるとは言っても、あと1つで優勝というところまで来ちゃうとはすごい!

上の写真にあるように、5回戦では綿引五段を倒している、と!



最終戦の組み合わせを見せてもらうと、全然緩い大会なんかじゃありませんよ!

ただね、最終戦の組み合わせをよく見てみると、なおと君がもし栗原四段に敗れた場合、2番テーブルと3番テーブルで4勝1敗の選手が両方勝つと、石数で4位まで落ちちゃう可能性があります。
いやぁ、ここまで来たらもちろん優勝して欲しいけど、それがだめでも準優勝で二段昇段とかになって欲しい。
でもね、石数で順位を決める大会では、最終戦を落として1敗になると、大抵順位ががくんと落ちちゃうんですよね。

なおと君頑張れーと、祈りながら1時間ほど経過・・・

再びママからの報告!




門馬ままを知ってる人なら、どんだけ興奮しているか伝わりますよね。
普段なら「やばい」とか言う人には見えない、上品な美人ままさんなんですよ!
それが「やばい」とか。(笑) 興奮してますね〜。

いやぁ、私もすごく興奮しました!
最後負けちゃって4位まで落ちちゃったとしても、ほんと「良く頑張ったね!」という成績なんですが、いきなりチャンスをモノにして優勝しちゃうとは!
私にはこういうチャンスを一発でモノにする勝負強さはないのですが、なおと君は私とは違うタイプのようで良かった!

なおと君、ほんとおめでとう!!

なおと君との出会い


なおと君は、2年くらい前だったかな、りんかいチャレンジカップに突然参加しました。
その時は全然基本もわかってない状態で、確かパーフェクト負けとかしてたと思います。

それを見ていたうちの妻さんが、「まずはオセロの基本を知っておかないとなかなか勝てませんよ。まず基本から勉強しませんか」と、妻さん主催のサークルに誘ってあげました。
すると、なおと君パパ、そこで大会参加をやめて、即座にサークルに参加することを決定。即断即決、かっこいい。

そしてそれから1年ほど、妻さんからオセロの手ほどきを受けました。
その間、私はなおと君のオセロは全然見ていないのですが、毎回、妻さんがちょっと興奮気味に、

「すごく良く考える子なのよ〜」
「教えてあげたことはちゃんと全部理解してるのよ〜」
「ちゃんとね、『これこれこうだからここに打とうと思った』って説明できるのよ〜」

と、べた褒めしていました。

ちょっと手前味噌になるんですが、妻さん、オセロの知識ほぼゼロの状態の子を、それなりに打てるようにするのがとっても上手なんです。
間違いなく私より上です。理屈っぽい私と違って、きっと妻さんの教え方って子供にストレートに入って行きやすいんだろーな、と思ってます。

中島八段の小学生オセロ教室開始!


そして昨年3月、中島八段の小学生オセロ教室が始まりました。

その時点でなおと君は結構打てるようになっていて、妻さんから、このまま妻さんのサークルで今まで通り続けるか、もっと上を目指して私の小学生オセロ教室に移るか問いました。
ご両親となおと君の出した結論は、私の方に移る、と。

きっと妻さんは、自分が大事に育てた子を取られる気持ちだったことでしょう。(笑)

数ヶ月前より、私の小学生オセロ教室の上級クラスでは、思い切って対局を無しにしています。
いろんな局面のプリントを配布して、そこでどう考えてどう打てば良いのか、講義スタイルでやっています。
小学生相手にこのやり方はちょっと無理があるかなぁ。。。と思わなくもなかったのですが、思い切ってそうしました。

このやり方にちょっと不安はあったのですが、なおと君がこんな結果を出してくれるわけで、とりあえずは間違ってないのかな、と思えましたよ!

あとでこれについての詳細もブログに書こうかと思ってますが、上級クラスの生徒には、大会で打った試合の棋譜を専用のシステムから送ってもらっています。私は送ってもらった棋譜全てをチェックして、悪い手を打った局面をプリントにして、毎回の講義の題材にしています。

いやぁね、やっぱり子供って、大人が思うよりも全然しっかりしてますよね。
今後も遠慮なく、「ちょっと無理かな?」と思えるようなことでも、ガシガシと教え込んで行きたいと思っています。

オンラインオセロ教室で練習しまくってる


そうそう、これも欠かせないことでした。
なおと君だけじゃなく、小学生オセロ教室に通う子の半分くらいはオンラインオセロ教室にも入っています。
ここで日々、いろんな人と対戦してるんですね。

小学生オセロ教室は月2回なので、もちろんその中で大事なことを教えてはいますが、月にたった2回レッスンを受けるだけではなかなか身には付きません。
そこで習った大事なことを、実戦で試し、身に付けて行くことが大切です。

このオンラインオセロ教室、「インターネット」ということで警戒しちゃう人がいるかもしれませんが、しっかりと管理していますし、変な人は一人もいません。なのでそういう意味では安心してご利用頂けるサービスです。小学生から大人まで、幅広い年代の人にご利用頂いてますので、どなたでも楽しんで頂けると思います。特に最近、小学生の会員が増えました。

そんなわけで、東京までオセロ習いに行けないよ〜という方はぜひ、オンラインオセロ教室の方をお考え下さいませ。

とにかくうれしくてしょーがない


いやぁ、ほんとにねぇ、こりゃぁうれしくてしょーがないですよ。
まさかね、オープン大会で優勝しちゃうとはね。しかも全勝で。
いやぁ、すごい子だ。ほんとすごい!

私も負けてらんないんでね、今年はメジャー優勝目指して頑張りますよ!


■中島八段の小学生オセロ教室
http://seaside.othello.org/renshukai/

■中島八段のオンラインオセロ教室
http://school.othello.org/