7月17日、国立オリンピック記念青少年総合センターに於いて全日本選手権が開催された。
女子の部優勝は山中五段と須藤1級。決勝でトラブルがあり、全理事による協議の結果、両者優勝ということになった。須藤1級が世界選手権女子代表決定戦の出場を辞退したため、翌日の代表決定戦は女流名人の木下五段と山中五段によって争われることとなった。
女子の部 2 冠が期待された木下五段は、準決勝で敗れ 3 位となった。
決勝のトラブルについて
状況
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1. |
盤面は白の須藤1級の勝利。 |
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2. |
しかし最終手で須藤1級は返し忘れをしており、それを山中五段が指摘して時計を押した。 |
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3. |
試合が終了していると勘違いした第三者が、時間切れ直前の警告音を聞き、時計をリセットしてしまった。 |
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4. |
最終手を打ち終えた時点で須藤1級の残り時間は 4 秒。 |
3 の第三者の余計な行動が問題の原因となっており、対戦者のミスではないだけにどう扱うべきかなかなか意見がまとまらなかった。
別室に全理事が集まってどう扱うかの検討を行い、話は「再試合」という方向に傾いていた。そこで気になってそばで話を聞いていた私(中島)が口を挟んだ。「2人とも体力的に限界でしょうし、かなり長時間に渡ってもめているわけで、ここで再試合というのは精神的にもきついでしょう。なので両者優勝ということでどうですか。明日の決定戦は、初めに
2 人で対戦して、その勝者が女流名人の木下五段と三番勝負をするということで良いのでは。」めでたく(?)この案が採用され、山中五段と須藤1級の両者が優勝、という扱いになった。