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オセロの基本中の基本

ここでは、オセロの一般的な考え方について学びます。

隅は大切

図1
図2

図 1 の局面で黒番です。さて、どこに打つのが良いでしょうか?

正解は a8 です。基本的に隅が取れる時は取るべきと覚えておいて下さい。図の局面では、もし黒がa8を取らないと次に白にa2と打たれてしまい、折角の隅が取れるチャンスを棒に振ることになってしまいます。

黒がa8と隅を取ったのが図 2 です。一度隅を取ってしまえばその石は絶対に相手に取られることはありません。また、隅の石から連続している自分の石(図2 では a3〜a8 までの 6 個の石)も同様に絶対に相手に取られることはありません。このような「絶対に相手に取られない石」を確定石と呼びます。オセロは「終局時の石の多さを競うゲーム」ですから、絶対に相手に取られない確定石が増えることが良いことであるのは言うまでもありません。

図 2 では、以降黒は b7 や h8 に打つことができ、こうなると 7 行、8 行及び b 列までが黒の確定石になり、もはや勝負有りというところです。

Cは危険、Xは論外

隅は取った方が良いということがわかりました。ということは、隅を取られるのは悪いことであるとも言えます。では隅を取られないようにするにはどうしたら良いか。隅の隣に打たなければ良いことになります。よって、隅を取られないようにするためにはむやみに C や X に打たないようにするのが良さそうです。

図3

それではまず、なぜ X に打っては悪いのかを見てみましょう。

右図は黒が何も考えずに b7 の X に打ってしまった局面です。さて、白はどこに打ったら良いでしょう。

今はブラックライン(h1-a8の対角線)が全て黒なので白はa8の隅を取ることが出来ません。それなら白はブラックライン上に白石を作ってあげれば良いわけですね。例えばg5に打てばOK です。ブラックライン上のd5を白にすることが出来ました。これで黒が次にどこに打っても白は次の手でa8の隅を頂くことが出来ます。

一般に、何も考えないで X に打つとこの例のように簡単に対角線を切られ(相手の石しかなかった対角線に自分の石を作ることを「対角線を切る」と言う)、簡単に隅を取られてしまいます。

ということで、「考え無しの X 打ちは論外」ということになります。

図4

次はなぜ C 打ちが危険なのかを見てみましょう。ここでは特に「単独 C 打ち」について見てみたいと思います。

右図は黒が考えなしにb8の単独 C 打ちを実行したところです。ここで白が適切にとがめると、なんと数手後にa8の隅を取ることが出来ます。

黒のこの悪手(単独 C 打ち)をとがめる白の一手はf8です。ここでは「相手が単独 C 打ちしたら反対側の A に打つ」とでも覚えておきましょう。

それでは、白が f8 に打った後の全ての展開を見てほんとにa8の隅が取れるのか見てみましょう。

図5

黒がe8と来た場合、白はc8と応じます。これで黒が次にどこに打っても白は次の手でa8の隅が取れます。

図6

黒がd8と来た場合、白はc8にもぐり込みます。これで白は次の手でa8の隅が取れます。

図7

黒が下辺以外のところに打った場合、白はd8に打ちます。次に黒がどこに打っても白はc8に打ってその次にa8の隅が取れます。

おわかり頂けたでしょうか。読んだだけではこの「相手が単独C打ちに来た時のとがめ方」が理解出来ない場合には、実際に盤を使って図5〜図7を実際に並べてみて下さい。

単独 C 打ちを行うと必ず隅を取られてしまうということではありませんが、上のような手筋で隅を取られてしまう場合が多々あります。ですので、ここでは「単独 C 打ちは危険」と覚えておいて下さい。

石の多い方が不利

多くの初心者が持ってしまう誤解があります。それは「とにかく石が多い方が有利」と思ってしまうことです。実際はそれとは逆で「石の多いほうが不利」「石の少ない方が有利」である場合がほとんどです。

図8

では図 8 の局面で考えてみましょう。黒番です。どちらが有利と言えるでしょうか?

この局面は圧倒的に黒優勢です。現在の石の数は白の方が圧倒的に多いですが、そのせいで打てる箇所数が黒の方が圧倒的に多くなっています。多くなっているというよりも、白は打てるところがありません。

オセロでは、一般に「打てる箇所数の多い方が有利」と言えます。「石の数」ではなく、重要なのは「打てる箇所数」です。

図9

せっかくですので、図 8 からどのように進むか見てみましょう。黒番が有段者であれば、恐らく図9 の 1〜14 のように進んで白は全滅します。この14手のうち白は 2 回しか打っていません。なぜなら打てるところがないからです。さらにたった 2 回の着手さえも、そこしか打てるところがなく嫌々打たされています。

このように、序中盤で大量に石を取ってしまうと打てるところがほとんどなくなってしまい、パスや指定打ち(1箇所しか打てる所がない状態)になってしまいどうすることもできなくなってしまいます。

重要なのは打てる箇所数

図10

右図は黒番です。さて、どちらが有利でしょうか。

石が多いのは白だから黒が有利なのでしょうか。この場合はそうではありません。圧倒的に白有利です。そのわけは打てる箇所数にあります。白は左側から上側にかけていくらでも打てる箇所があるのに対し、黒はb7とg7の 2 箇所しか着手可能箇所がありません。現在黒番なので、黒は嫌でもb7かg7に打つほかありません。b7に打てばa8の隅を取られ、g7に打てばh8の隅を取られてしまいます。

この局面の黒の問題は、左側や上側で自分の石が全て外側にあることです。その為に左側や上側に打てるところがありません。中盤戦術論のところで詳細に触れますが、オセロでは自石が内側に固まるよう、外側に壁を作らないように気をつける必要があります。それはすなわち、自分の打てる箇所を増やすことが目的です。

まとめ

  1. 隅をとることは重要
  2. 確定石を増やすことは重要
  3. 考え無しに X 打ちをしない
  4. 単独 C 打ちは危険
  5. 打てる箇所が多くなるようにする
  6. 自分の石が内側に固まるよう努める

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